【武と音】#3 護身術と予防対策

【武と音】#3 護身術と予防対策

皆さんは空手や柔道、剣術などの武道を習おうと思う動機は何でしょうか?
「精神的に強くなりたい」、「武道に興味があったから」など、様々な想いがあってそれぞれの道場の門をたたくと思います。
そういった動機の中で、「危険な場面に遭遇した対策として護身術を身に付けたい」という方は多いでしょう。

親族や私自身何度も危険な場面に遭遇したことがあり、今回は私の経験則も踏まえ、今後護身術を技術として身に付けたい方に向けてお話をしようと思います。

予防対策が一番の護身

まず最初にお伝えしたいのは、護身術を身に付ける前に危険な場面に遭遇しないための予防対策を日頃から取ることが大切です。

危険な場所や状況に行かない、夜遅く外出しない、安全な経路を選ぶ、人目のつく場所に滞在するなどの基本的な予防策は、犯罪や危険から身を守るための基本です。

私や親族も人気のない道を夕方から夜にかけて一人で出歩いていた時に、危険な場面に遭遇しています。徒歩だけでなく自転車に乗っている時も遭遇したことがあります。
今も昔も女性や子供などは危険な場面に遭遇することは多いと思いますが、昨今の治安状況を鑑みると、男性も以前よりそういった場面に遭遇しやすい世の中になってきたのではないかと感じています。


いざ危険な場面や状況に遭遇した時に身に付けた護身術を駆使して暴漢を撃退するという技術は、相当難しいです。 ですので、暴漢に隙を与えて危険な状況から避難し他の人の救援を呼ぶために護身術をつかうと考えてもいいのではないでしょうか。。
ある程度の体術を身に付けていても、状況判断や周囲の土地の把握(人がいる一番近い場所、明るい場所等)が的確な判断力もとても重要になってきます。

私の事例で話しますと、夜近道の田園地帯を一人で家に帰宅していると、暴漢が一人襲ってきました。ある程度の体術を身に付けていたので制圧することができました。制圧しながら逃げるタイミングやルートを探していると、近づいてくる複数人の足音が聞こえ目を凝らすと、3人がこちらに向かってきていました。どうやら離れた場所で暴漢の仲間が3人待機していたようで、最初そのことに私は気づいていませんでした。
暗くて目視するのに時間がかかりましたが、3人は角材のような長物を持ってこちらに向かってきていたので、制圧中に確認していた最短ルートで田んぼを突っ切って泥まみれで逃げたという事がありました。

3人を早めに目視できたから良かったものの、私の後方から近づかれていたら無事に家に帰れていなかったと思います。

護身術の重要性

護身術は予防だけでなく、緊急の状況に備えるためにもとても有用です。
護身術を学ぶことで、自信と精神的な強さを養うことができますし、恐怖に対処し、冷静に行動する能力を高めることができます。
私はこの冷静に行動する能力を高めるという事が護身術を学ぶ上で重要だと考えています。

更に身体的な健康を促進し、柔軟性や筋力を向上させるだけでなく、集中力を高め、瞬時の判断や反応速度を向上することができます。
自分が危険な状況においても対処できるという自信がつけることもできるのではないでしょうか。

まとめますと、予防対策と護身術を組み合わせることが大切です。
 予防対策を徹底しつつ護身術を学び、緊急の状況に備えて自己を守る能力を高めることが『護身術を学ぶ』という事だと思います。

その中でも危険な場面に遭遇しないことが一番の護身だと私は思います。
どういった人が襲われる対象になるのか?という話で、暴漢は「おとなしそうな子」「騒いでもあまり大声を出さなさそうな子」を狙うと聞いたことがあります。でも私は前述とは正反対の人間だったにもかかわらず、こういう事件に巻き込まれていますので、皆さんも気をつけてください。

犯人が捕まったとしても心の傷は簡単に癒えません。
そんな精神状態で警察に付き添われながら、マジックミラー越しにいる容疑者を犯人かどうか顔確認する作業はとても辛かったです。 事件自体思い出したくもないし、犯人の顔なんて二度と見たくなかったです。十数年たった今でもニュースで同様な事件をみると、思い出します。
当時親族から「生きているだけでいい」という言葉から、今では「生きているだけで丸儲け」の精神で日々過ごしています。

武道でも他芸でも言えますが、様々な経歴や考えの先生がいらっしゃいます。
護身術の指導を受ける際には、いろんな先生のお話を聞いて道場を見学し、自分に合った指導者・道場を探してみてください。

今回は一個人の考えを簡単に綴りましたが、参考になれば幸いです。

国摩 磨比人

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