琵琶修理記録的なやつ。

本日はようやくの休み!
とはいえ、タスクが死ぬほどたまっている。

今日は回収した琵琶を修理していく。
膠も届いたのでね。
こちら鹿膠。美味しそう。
膠はこのコラーゲンを煮出して抽出し、乾燥させたものらしいけど、こんなにカチカチになるんや…
微量の脂質・無機質(カルシウムなど)、変性したコラーゲンが具体的な組成なんだって。

膠は濃度調整が難しい…
強力に接着したいので濃度高めで溶かして、外れてはいけないところにくっつけていくのだ。

溶かしている間に、琵琶の状態確認をしていく。
琵琶を落としたそうで、覆手が外れ銀杏が折れている。
覆手は綺麗にくっつけてくれているので、一旦銀杏のみの補強。

柱もくっつけてくれているけど、向きが違っているので外して…
下段の柱もすり減っているから、柱は全部外して調整。

糸巻きも四弦の糸巻きが緩いので、ついでに全部の糸巻きも調整。

海老尾はくっつけて固定かな。

柱の調整が一番時間かかりそうだけど、やるしかない…

銀杏は、折れて木っが裂けているギザギザ部分を整えてさらに補強して、すぐに完了。
銀杏、写真撮りにくいw
次覆手がはずれたときは膠でくっつけよう…

次に柱。
全部外したと思ったら、なんか残ってたw
高さ調整してたのかな?
高さの足りない柱の時は、こうやって調整するのかな?
自分の持っている柱は、デカいのでとりあえずフラットに。

柱は、いつかはずせれるように木工用ボンドでくっつけていく。
前の位置にくっつけたらいいいんだけど、一応弦を張って鳴らしながら微調整して接着、固定。
固まったら、新しい柱と弦高の調整、さわり取りへ…

柱の高さ調整が一番時間かかってしまった。
全部の柱を削って。端の弦から各柱の音をチェックしていたので仕方ないのかしら…
ノミとやすりしかないのでね…、ちゃんとしたグラインダーとかあればいいんだけど( ;∀;)
手がつかれたので、休憩しながら海老尾を膠で接着、固定。

海老尾の乾燥の間にまた柱の高さ調整。
何とか完了…柱ストック0に。
どこに売っているんですかね、柱。
さわりとりは、フォフォイノフォイで終了。
柱は粗削りなので、やすりで表面を仕上げていく。

そのころには海老尾もカッチカチに固まったけど…
やはりどうしても接着部分が汚くなってしまう…
あと膠使って思ったのは、粉末膠にすればよかったw
キューブ、溶けずらいw保温機があってよかったけどw

着色も考えたけど…見えないところだし、今回はこのままでいこう。

仕上げにワックスを塗ったりメンテナンスしてから、弦を張って完成。
思いのほかテカリ過ぎて、うちのゲーミングパソコンのライトが反射している…

一通り弾法を弾いても問題なし。
めちゃくちゃ撥さばきがしやすいし、鶴首も細くてとにかく弾きやすい!!
お譲りするのがもったいないくらいの琵琶…
いつか自分で作る時用に、寸法を測っておこう。

結局、修理にほぼ一日使ってしまった。琵琶の練習、全然できてなくて焦っております。
でも、また新たな学びがあったので良き。
さらに琵琶のリペア技術が向上した!!

クーラーの中とはいえ、汗だくの木くずまみれ。
大工というか宮大工仕事やで、これは…!!
琵琶職人さん、凄すぎ!ちゃんと琵琶のリペア、習いたい。

有難いことに最近は、音楽の仕事が増えてきていて、
今週は東京でelevensのリハ、そして大阪で琵琶サポート。
皆さんのおかげだと実感することがさらに増えてきています。
移動が多いので体調管理をしっかりしていこうと思います。
ありがとう、皆!頑張れ、自分…!

磨姫子(楽姫)

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